津沢と阿曾三右衛門フォーラム開催

イベント

本会主催「津沢と阿曾三右衛門翁フォーラム」は令和 3 年 11 月 28 日(日)午後 1 時半より、小矢部市の津沢コミュニティプラザ・多目的ホールにて開催されました。開会挨拶の後、小矢部市生涯学習講座・手作り紙芝居「さくらグループ」による紙芝居、地域⽂化総合研究所の⻑⾕川孝徳代表と沼⽥会長による基調講演、3 人のパネラーによるフォーラム、AI 作曲「つざわ讃歌」のお披露目が行われ、総合司会を事務局山下穣が務めました。参加者は約90名でした。

■開会挨拶 阿曾三右衛門の情熱を未来の津沢へ
最初に廣⽥秀徳副会⻑から「阿曾三右衛門の情熱を感じ取り未来の津沢へつなげたい」と主催者挨拶がありました。続いて参議院議員柴田巧秘書牧毅様、同山田俊男秘書山田吉春様、小矢部市議会議員沼田信良様、小矢部市商工観光課船見幸広様、小矢部市観光協会⻑村上⼀宏様、津沢公⺠館⻑⽥中良久様の来賓紹介があり、代表して沼⽥信良市議よりご祝辞をいただきました。

■紙芝居 津沢の町を拓いた阿曽三右衛門さん
阿曾三右衛門の生涯を描いた 12 枚からなる紙芝居を、さくらグループ⼤沼康⼦会⻑と中村幸代さんが披露しました。⼤沼会⻑は「今⽇は時代を先取りしたような AI のつざわ讃歌とアナログの紙芝居のコラボを楽しんでください」と冒頭で挨拶し会場を沸かせました。

■基調講演1 「神島上保家と阿曾三右衛門翁」沼田 氏
阿曾三右衛門翁と父親神島村上保太郎為則の家系との関係について、沼田氏(神島出身)が神島上保・遠藤両家系図を引用しながら講演しました。三右衛門が福野の町立てに当たり神島村上保家に相談していたことが示されました。なお、会場に直系の上保勇氏(神島)が来場されました。


■基調講演2 「津沢の源流」長谷川 孝徳 氏
前北陸⼤学教授で地域⽂化総合研究所代表の⻑⾕川孝徳先⽣が「津沢の源流」と題して基調講演を⾏いました。⻑⾕川先⽣はスクリーンに投影された「越中国四郡絵図」(正保年間 1644-1660 年)を指差しながら、「当時の清水村と経田村の間に何もない。ということは津沢もない」、「この後に津沢ができる」と述べました。また「当初、砺波地方の御蔵は今石動の御蔵と城端御蔵だけで不便だった。そこで小矢部川の中間地の津沢に 5 千石の御蔵を建てた。直に足りなくなって対岸の鴨島にも御蔵を建て、さらに両岸の倉を増築した。こうなると蔵番、侍、人夫らの往来が増え九斎市が開かれる。定住者が増える。これは施設ができると町ができる典型である」と、御蔵と津沢の成り立ちについて説明しました。


■フォーラム テーマ「津沢の昔と今、そして未来へ」
第3部となるフォーラムは「津沢の昔と今、そして未来へ」がテーマで、予め津沢区⺠から集められた津沢のよいとこ 50 選(プレゼントカード)にパネラーの先生方がコメントしました。司会は鴨野守事務局⻑が務め、地域⽂化総合研究所代表の⻑⾕川孝徳先⽣、おやべメルヘンガイドの柴田正人氏、沼田氏の 3名がパネラーとして登壇しました。大型スクリーンには 50 選が表示されました。

・長谷川先生:小矢部川の活用を
⻑⾕川先⽣は 50 選から小矢部川に関する「よいとこ」7点を選びました。「15 年ほど前に『古地理で探る越中・加賀の変遷』(北陸地方整備局・国土地理院編)に、小矢部川にビオトープがあればよいと書いたことを思い起こしながら 50 選を見た」、「昭和 28 年に大洪水があり破堤・決壊し津沢地区は大被害を被った。そこで刀利ダムができて一気に災害が減った。その後、小矢部川周辺はきれいに整備され、今の住みやすい町になった」、「河川敷そばに小学校中学校があり、先ほどのビオトープ(生物生息空間)のような水辺の学校を未来に向けて作ってはどうか。そうすれば名の通り、遠くの学校からも遊びに来る水辺の町になるのでは」とコメントしました。
・柴田氏:月1回の市の拡大を
柴田氏は津沢の生活面について「よいとこ」1 点を選びました。「隣近所も和気あいあいとしているのが津沢の町」、「月1回津沢あんどんふれあい会館で阿曾市をやっているが、この回数を増やしてはどうか。先人に学び、阿曾三右衛門の時代の九斎市のように月9回もやれば町が賑わうと思う」、「学校の空き室利用として、大人の学びの場として利用できるのでは」とコメントしました。
・沼田氏:大学との連携を
沼田氏は 50 選から未来の津沢 2 点を選び、「人口流出は都会の大学へ進学するとそこで就職し戻ってこないことが要因。大学と地方とが連携して、地元に呼び込む仕掛けが必要」と述べました。

■映像上映 ミュージックビデオ「つざわ讃歌」
「津沢と阿曾三右衛門翁フォーラム」の最後に、ミュージックビデオ「つざわ讃歌」が上映されました。これはおやべメルヘンガイドの柴田正人氏が1月に作詞した歌詞に、本会 DX 部門が AI を使い作曲しました。さらに AI による合成音声で伴奏に合わせて歌います。「となみ野アイ」(DX 部門の愛称)が自動作曲の過程を説明する「メイキングオブつざわ讃歌」も同時にお披露目しました。つざわ讃歌は動画投稿サイト YouTube で視聴できます。

■閉会挨拶 津沢愛こそ後世の子供に伝えていける宝
最後に榎⽊勝規副会⻑は閉会挨拶で「本⽇はあふれんばかりの津沢愛を感じた。これこそ後世の⼦どもに伝えていける宝である」と全体を締めくくりました。参加者からは「津沢に住んでいるが、ここまで詳しい津沢の成り立ちをこれまで知らなかった。参加してよかった」、「紙芝居と最先端の AI 作曲つざわ讃歌の組み合わせが面白かった」、「U ターン学生の支援に取り組んでいるが大いに参考になりました」などの感想が寄せられました。

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